アニマス2期への希望

最近、ついアニマス2期についてあれこれ余計なことを考えてしまうので一度書きつけてしまおうと思います。

たいへん今さらですがアニマス(1期)はおそらく非常に難しいデリケートな条件の中で、見事なバランスの着地、素晴らしい成功をおさめたと思います。錦織敦史監督ってすごい方ですね。個人的には「組織を描く」というところに重点が置かれていてホッとしました。ダンスレッスンのレッスン場やスタッフがちゃんと描写されてているような所がたまりませんでした。

基本的にはどの回も初登場となるキャラを立たせるためのものなわけですが、765プロという組織とうまく連携した話が多かったと思います。あずさ回や真回のようにあまりうまく連携しなかった話はちょっと作品中で浮いて見えましたが、ハチャメチャな展開もありだというアイマスワールドの紹介にはなっていたでしょう。

で、2期ではやることがあるのか、ということなのですが。

ストーリー上、アイドルが活躍するにはなにか「問題」が起こらなければいけません。アイマスオリジナルの世界観では、世はアイドル全盛でアイドル達がしのぎを削るバトルが勃発するという形をとっています。

これが今の時代、ディスクを売るアニメのメインストーリーとしてはちょっと幼稚だろうという懸念があります。ではシナリオはさておいて、百合展開や露骨なエロで売るという方向も考えられますが、それでは手広く展開するアイマスのアニメ作品として成功とは言えないでしょう。あと1期の作品中でアイドル達はかなり成功してしまったので、765プロを主役にすると非常に高いレベルからバトルを始めなければいけないのも問題があります。主役交替は、おそらくまだ早いでしょう。山場のないゆるいアニメにする…ひたすら事務所内でラブコメ…という方向も考えられなくはないですが、1期とカラーが違いすぎます。

そこで私はアニマス2期では「組織を描く」ことを軸に、アイドルが取り組む「問題」をアイマスの伝統的なパターンから変えてしまうのがいいんじゃないかと思います。「踊る」の湾岸署みたいにするのです。

では敵はだれか。基本的なトラブルメーカーを「ファン」にします。「千と千尋」で言うと八百万の神です。困ったファン、熱心なファン、困難なドラマを抱えた気の毒なファン、そういうファンに対して765のアイドル達は、決して商売上だけの対応をしないと思います。765プロも「営利企業として取れる、できるだけの協力」をするでしょう。そこで人々の人間的な魅力が引き出せます。

ゲームでは女の子にスポットを当てるために、そうした余計な要素はビジュアル化されてきませんでした。男性ファンを作中に登場させる際はデリケートに描写しならなければならない部分も出てくるでしょう。でも、錦織敦史監督なら大丈夫だと思います。

派手なアイドル同士の戦いもいいですが、そればかりでは締まりがないでしょう。765プロが組織として機能しなければ地に足のつかない空中戦になってしまいます。無印の箱マスで言えばF〜Eランクあたりで描かれるようなファンと仕事に対する反応があって、キャラの深みが増していくと思うのです。

そういう形でなんとか25話ほど……希望するほうは簡単ですが。