ちはやちゃん「シビれさせたのは　誰？」に学ぶ英語圏の壁の超え方

アイマス動画を英語圏で見てもらう研究の、ここまでのまとめです。ここで言う英語圏は、英語検索でひっかかる非常にアバウトなあっちらへんです。

実はYouTubeを「idolm@ster+subtitle」で検索すると、英訳字幕つきのノーマルPVがけっこう上がっています。けれども再生回数は1000を越えればいいかなという程度で、それだけでそんなに見てもらえるわけではないようです。

そこで海外でも話題になった作品を手がかりに、海外への露出の方法を考察してみます。

そもそも、ニコニコ動画でヒットした動画が海外で言及されるのか

銀座で歩行者が停止するネタ、止まってみた‐ニコニコ動画の英語での反響を、テクノラティやGoogleでリンク検索とかキーワード検索して集めてみると……

まあこのくらいですが、この他にも接続しにくかった記事がいくつかあり、なかなかの反応だったと思います（日本を含めるとテクノラティURL検索でニコニコへの反響が169件・Youtubeへの反響が63件）。YouTubeでの再生回数が13万超と、ふるっています。英語サイトでは多くFrozen Grand Centralの関連動画としてYouTubeの動画が紹介されていました。やはり、説明抜きで観れるものは強いです。

アニメネタは思ったより厳しい


らき☆すた＋涼宮ハルヒの憂鬱（完成版）（日本を含めるとテクノラティURL検索でニコニコへの反響が171件・Youtubeへの反響が9件）を見てみますと……

なかなかの展開。「Haruhi☆Star」では非常に検索しにくくて、自動生成の動画紹介ページなどにもかなりひっかかり、漁るのを途中であきらめてしまったので、本当はもっとあると思います。

ただ、“らき☆すた＋涼宮ハルヒの憂鬱でオープニングテーマ”という知名度+分かりやすさでもこの程度かぁ、というのが私の感想です。これがジョジョの奇妙な冒険でしょでしょ？（日本を含めるとテクノラティURL検索でニコニコへの反響が60件・Youtubeへの反響が11件）になると

神動画でもこの程度。まあ海外の人も忙しいのかもしれませんが……一応障壁を想定しますと

1.YouTube内で徹底的に消費される
YouTubeで紹介し、YouTubeで観る。YouTubeで完結。まあYouTubeの中だけでも盛り上がれば成功ですけどね。
2.ブログ経由で広がらない
海外のジャパニーズアニメ・ゲームのファンは言葉の壁があるので、翻訳された情報の集まる大手サイトやフォーラムに集まる傾向が強いようです。そして情報収集力のある大手サイトからトップダウンで情報が伝わる。日本のアニメ・ゲームネタに関しては、中小のブログやソーシャルブックマークを媒介にして広まることが少ないのかも。

さて、アイマス動画はぐっと厳しくなります……

一見、英語圏の人でも楽しめそうな動画、iM@S洋楽コラボPVの大ヒット動画、えこPのアイドルマスター　M@STER FESTIVAL'08はというと……

はい、YouTubeに転載されておしまいです。茫然自失の厳しさ。しかも再生回数が3000ちょっとって、私なにか見落してるんでしょうか？

しかしへぼピーナッP×ベルナール・リヨ３世の前作「ちはやちゃん」を見ても……


YouTubeにはうわあっと転載されるんですが、他所での言及はこんなもんです。上のSankaku Complexさんというサイトはとてもニコマスに詳しいのですが、ここを経由して広がるということはなかなか無い様子。ただ7/5のアイドルマスター　偶像機動隊はSankaku Complexの記事経由で他ブログに紹介され、英語圏全体で言及２件となっています。

さて、アイマスになると一気に厳しくなる理由は簡単で……

3.アイドルマスターの知名度の低さ
このブログの克服テーマそのものです。マンガ・ゲーム好きの人達の間でゲーム自体の知名度はまあまああるのですが、内容が知られていません。ゲーム売ってないから当たり前ですが。私はゼノグラシアよりコミュのほうがぜんぜん面白いと思っているので、なぜここまで放置してしまったのかと言いたい。

ここから対策編

THE iDOLM@STER MAD World Service（IMMWS）が7/8あたりからお披露目となり、ここからちょっと光明が見えています。

わかむらPのアイドルマスター 美希 Wow PV風（日本を含めるとテクノラティURL検索でニコニコへの反響が58件・Youtubeへの反響が4件）が、ニコニコでの再生数は上位の「WAKAMURA RECYCLE VOL.2」などよりもずっと多く言及されたのです。

日本文化紹介サイトdannychoo.com - Your portal to Japanのメンバーが紹介して高評価、という流れで波及しています。このサイトでアイマスの話題はけっこうありますが、アマチュアの動画が載ること自体はそんなに無くて、今までのを全部抜き出してもこのくらい。

タイトル 現在のコメント数 登録日
The Gundam Idolm@ster 2 2007/02/08
Itasha IDOLM@STER Forza Motorsport 2 [Paint Job video 2] 0 2007/06/18
THE IDOLM@STER アイドルマスター エージェント夜を往く by 亜美＠とかち 0 2007/11/12
IDOLM@STER × Let's go! Onmyouji 0 2008/02/12
XBOX 360 Idol Master 41 2008/02/12
IdolMaster MAD or NicoNico Kumikyoku IdolMaster Version 6 2008/05/13
Idolmaster MAD 31 2008/07/17
Who Put The Bomp 52 2008/09/07

人気になったニコマスはDanny Chooさん自身が上げてました。

英語圏の壁を越える方法


で、いよいよアイドルマスター手描きMAD「シビれさせたのは　誰？」（日本を含めるとテクノラティURL検索でニコニコへの反響が133件・Youtubeへの反響が14件）ですが……

今までのをふまえると、英語圏でかなりの反響があった部類だと分かります。ここでもIMMWS→dannychoo.comというコンボにはまっています。

というわけで、今のところ動画制作者が世界の壁を越えるためにできそうなことは……

  1. 海外の人の心をつかむものを用意（今回の考察外です、すみません）
  2. YouTubeに投稿して大ヒットを狙う
  3. THE iDOLM@STER MAD World Serviceに取り上げてもらう
  4. dannychoo.com - Your portal to Japanのメンバーになって投稿

でした。うちではもっとファンが直接集まってるところにアピールしてアイマスの裾野を広げたいので、ゲームフォーラムにお邪魔するとか、相互リンクをお願いするとか、していければと思います。こんな神動画じゃなくても広まるようになるんじゃないかな。もっと沸点を下げたーい。あと字幕動画制作者募集中！